房総の捕鯨と食文化について
房総半島のお土産といえば、落花生(ピーナッツ)や干物や海産物などがありますが、その中でも房総ならではのものといえば鯨ではないでしょうか。鯨のたれや佃煮、缶詰などもお土産に人気があります。
捕鯨基地がある和田町
日本には4ヶ所の小型沿岸捕鯨基地があり、北海道の網走と宮城県の鮎川、和歌山県の太地、そして南房総に位置する和田町となっています。房総にある捕鯨基地は、これまで館山市や千倉町、白浜町へ移動してきた後、現在の和田町へと落ち着きました。かつて和田町では、大型沿岸捕鯨基地としてマッコウクジラなど、大型の鯨が水揚げされていました。しかし、国際捕鯨委員会によって商業目的の捕鯨が停止することが決まると、大型沿岸捕鯨は撤退し、ツチクジラのような小型の鯨を捕獲するようになりました。
鯨の解体
和田町では6月から9月にかけて捕鯨が行われますが、その期間は解体する様子を見ようと多くの人が訪れます。鯨は解体場に陸揚げされると専門家によって解体され、頭から尻尾まで余すことなく綺麗に使われます。数時間かけて解体された鯨の肉は食用として調理され、骨や皮は肥料としても使われます。
新鮮な鯨肉は表面につやがありキメ細かい肉質となっています。
鯨は重要なタンパク源
房総半島では、古くから捕獲した鯨を重要な食糧として利用してきました。鯨肉は高タンパク低カロリー、低コレステロールで、脂肪分は鶏ささみよりも少ないです。鯨肉の部位にはそれぞれ名称がありますが、赤肉と呼ばれる背中やお腹の肉は脂肪分が少ない部分で、竜田揚げやフライ、ステーキといった食べ方が一般的です。顎から頬の部位は鹿の子と呼ばれ、脂身に筋肉が鹿の子状に入っており、刺身やはりはり鍋などに入れて食べます。
房総のお土産の品が手に入る当店では、鯨の皮刺身や鯨ベーコン、人気のくじらのたれといった、鯨肉を使った加工品を販売しています。通販でもご購入できますので、お取り寄せして鯨肉を召し上がってみてください。